私の声で読んでしまって、世界観を壊さないだろうか?

人前で絵本を読むということは

ある意味ではオソロシイことでもある。

 

ある意味

というのは

わたしの場合

色々あるんですけれど、

こんな理由で不安に思うことがあるかもしれない。

この絵本の世界観を壊さないだろうか?

このような声は

たまに聞きます。

 

「その読み方では、絵本の世界を壊すから、淡々と読んだほうがいい」

 

こういう言い方も、聞きます。

 

わたしは

 

「そんな簡単に壊れる絵本の世界ってなんだろう?」と思っています。

 

「その、いわゆる『絵本の世界』と呼ぶものは、

本当に、その絵本の世界なの?」

 

 

 

この世に数多ある絵本の中から

わたしがこの1冊を選び

あなたに読む。

 

もう、それだけで、「世界ができている」

もう、それだけで、「世界が動き出す」

 

それを大事にしたい。

でもね、オソロシイ。

 

わたしも、オソロシイ、と思っちゃうとき、多々ありますよ。

 

でも、やめられないんです。

 


1年前、読み聞かせボランティア実践講座に参加してくれた

マブエ さんが

ブログに書いてくれました。

 

【読み聞かせボランティア講座】どの本を読むか?

 

 

 

以下引用

 

『ジャリおじさん』は、独特な世界観を持った絵本だ。

 

この絵本は、読み聞かせに向いているのか向いていないのか?

 

私は当時、小2の息子のクラスでこの絵本を読むか迷っていた。

 

好きな本だけど、これは誰かに読み聞かせてもらうものではないのかもしれないと思った。

 

ジャリおじさんの「ジャリジャリ」の響き。

 

「ドドンコ トントコ ドコドコ トン ドンドコドン トコトン」とタイコおじさん。

 

私の声で読んでしまって、世界観を壊さないだろうか?

 

子どもたちがそれぞれの「心の声」で読むのが一番じゃないのか?

 

そんな葛藤があって、読み聞かせするのを躊躇していた。

 

私の手で開き、私のタイミングで次のページをめくっていくことの責任感。

 

いつまでも眺めていたくなるような絵の魅力を、「自分の声で壊してしまうこと」がとても怖かった。


「自分の声で壊してしまうこと」がとても怖かった

というマブエさんが

このジャリおじさんを小学生に読んでみたらどうだったのか?

 

このことについては、また

ご紹介できると思います。

さて、マブエさんから

このブログについてのご連絡をいただいたその直前

わたしは、別の方にも

「実践講座受けたいんですけど」と言われました。

 

しばらく開催していなかったのですが、

10月くらいに、また、開催したいと考えています。

 

開催が決まりましたら、メルマガにて先行お知らせしますね。

 

(実践講座の参加は、読み聞かせボランティア入門講座を受講済みであることが参加の条件となります)

 

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コメント: 2
  • #1

    A_KGW (日曜日, 12 8月 2018 07:26)

    とんちゃんに読んでもらうことで、ヲッサンになってから出会うことができた「ジャリおじさん」。
    とんちゃんの声のトーンとテンポで語られた、『「ドドンコ トントコ ドコドコ トン ドンドコドン トコトン」とタイコおじさん。』が"My Firstタイコおじさん"なのであって、鮮明に記憶に張り付いています。
    それの読み方が良いとか悪いとかではなく、とんちゃんの読み方が、聞かせ方が、顔の横に掲げる持ち方が、見返しや裏表紙を捲って見せて、表紙に戻してタイトルを復唱する、その振る舞いの全てが、映画のワンカットの様に鮮明に記憶されています。

    恐らく私は、とんちゃんの『「ドドンコ トントコ ドコドコ トン ドンドコドン トコトン」とタイコおじさん。』をそう簡単に超えられないでしょう。誰かの為に、何かを伝えたいが為に、相当練習して自分流儀の『ジャリおじさん』を手に入れるまでは…

    でもまぁ自分の為のジャリおじさんは、とんちゃんの読んでくれたジャリおじさんが私の宝物です。それで大満足です。

  • #2

    上甲知子 (日曜日, 12 8月 2018 10:35)

    A_KGWさん。

    これがわたしが

    「オソロシイ」と思う理由の一つです。

    誰かの「初めての出会い」。

    そこに関わる責任。オソロシさ。

    それを乗り越えてなお、読みたい。

    決して傲慢にならないように。
    と、常に自分に言い聞かせています。

    A_KGWさんのコメントで
    浮かれてしまうのを
    お許しください。